top of page
  • 日光門前に暮らす

新年も祭(いのり)から #日光門前に暮らす #031


髙橋広野です。大家さんから何度も電話が来るので何事かと思ったら、「おでん、あるよ。」って言われた1月9日でした。

1月9日は虚空蔵尊縁日、宵祭でした。日光門前の東町を古くからお守りしてきた神仏習合の鎮守様(鳥居と狛犬)。神橋のすぐそば、磐裂神社(星の宮)で祀られていた虚空蔵菩薩様の魂の分身が、日光の町の各所に分散して祀られているそうです。稲荷町の虚空蔵尊は、日光街道沿いの東町六町の鎮守として祀られており、祭の当日はその町名が刻まれた提灯が並びます。

あれ、稲荷町は?と思って聞いてみると、稲荷町は古くは稲荷川左岸にあった町で、寛文2年の洪水ののちに現在の場所に移転した出町なので、町の誕生がそれより後だったとのことでした。

9日は宵祭、前夜祭とのことで露天が立ち並ぶ。とのことでしたが、この日は行けず。でも聞けば次の日が本祭で、10日のお昼前から各町の自治会町さんなどが集まっていました。

社殿は貞享元年(1684)の火災で焼失した後、元禄5年(1692)に再建されたものですが、小規模ながらも、彫刻や建物全体に彩られる極彩色、金物などには日光東照宮との類似点が多く、見ごたえのある建築物です。

こうした祭の風景が新鮮で、地域の人の力でよくよく成り立ち、存続しているなと感じると共に、10年後、30年後、50年後…。僕らの世代はどうしているんだろうかと考えました。

また、この日はどんど焼きの日でもありました。ちょっと外が賑やかだな思ったら、子供たちが町中から正月飾りを回収してたそう。大谷川の河川敷で炊き上げをしてました。行った頃にはすでに終わりかけ。

正月はバタバタと、あっという間に過ぎ去って、もう一月も半分終わりです。

そんな祭がある日常。祭(いのり)のまち、日光門前でした。

bottom of page